「夢見る梅子」
私が育った場所はとなりのトトロが出てきそうなのどかな場所で、昔は自分でお米を作っている家がたくさんありました。
自然がいっぱいで、春はつくし、ふきのとう、わらびなどがたくさん採れます。
夏は夜になると蛍が毎日飛び回っていて、秋になると柿、ゆず、松茸など山の実りも味わう事が出来てとても楽しかった思い出があります。
冬はとても寒くて一晩で雪化粧になる事もありました。
そんな大自然の中で祖母は畑でたくさんの野菜を作っていました。
庭で採れた梅の実で梅干しも漬けていて、食べ過ぎて怒られるくらい梅干しが子供の頃から大好きでした。
日本の伝統的な食品である梅干しですが、元々は中国から薬として伝わったのが始まりです。
奈良時代には、桃や梨や柿などの果物と同じように生菓子として食べられるようになります。
平安時代になると、梅干しの原型ともいえる梅の塩漬けが作られるようになり、主に貴族の間で薬として重宝されました。
鎌倉時代になると禅宗の僧の生菓子や縁起物として用いられるようになります。
殺菌や整腸剤にもなるので戦国時代の兵糧食としても大活躍しました。
江戸時代になり、ようやく庶民の食卓に梅干しがのぼるようになり、今ではおなじみのしそ漬けなど様々な梅の漬け方が生まれました。
小さな梅干しですが、1000年以上前からの日本人の生活の知恵がぎゅっと詰まっている食べ物です。
ここ最近は核家族化も進み、梅干し離れがどんどん進んでいます。
梅干しは健康にも美容にも良いという事を日本だけではなく世界中の人にも知ってもらえるような梅のテーマパーク、梅干しブランドをいつか作りたいです。
一緒に梅干しの魅力を伝えていきましょう。
梅干梅子
・梅マイスター
・梅干しソムリエ
・梅のお菓子評論家