昔からの知恵がたくさん詰まった「梅」のことわざ・言い伝え
日本人の生活になじみの深い食材の1つである「梅」には、たくさんのとことわざや言い伝えがあります。
それだけ日本人にとって「梅」がなじみの深い存在でした。
たくさんのことわざや言い伝えのなかには昔からの知恵が詰まっています。
そんな「梅」にまつわることわざのご紹介です。
塩梅(あんばい)
料理の程よい味加減の事をいいます。
梅干を作る際に出てくる汁を梅酢と言いますが、調味料のなかった時代はこの梅酢を料理に利用していました。
現在では、料理以外にもちょうどよい加減のことなども「いい塩梅」という使われ方が広まりました。
梅雨(つゆ)
梅雨に降り注ぐ長雨は、梅の実を大きく成長させます。
梅の実が熟す頃の雨、降り続く時期の事を指します。
梅雨の時期に入ることを「入梅」とも言います。
梅干しと友達は古いほど良い
梅干しは、古いほど味がよくなり熟成されて梅と塩もなじんできます。
友人も長年の付き合いのあるほうが気心もしれて頼りになるという意味です。
桜伐る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿
桜と梅の剪定法の違いを伝えることわざです。
桜と梅は、春先に咲く日本人になじみの深い代表的な花ですね。
桜は切り口から腐ることがあるので切らないほうが良いですが、梅は剪定しないと枝が伸びて花が咲かなくなることがあることから切ったほうが良いという意味です。
梅干しは三毒を断つ
梅干しには三つの毒を消す作用があるという意味です。
三毒とは「食べ物」「血液」「水」の毒を指します。
梅干しは昔から食中毒や水あたりを防ぎ、治療する薬としても重宝されてきました。
梅を食べていればこれらの三つの毒から救われるという意味です。
梅の木を屋敷に植えると災難除けになる
梅は昔から日本人になじみの深い植物です。
梅に親しみを込めてこのような言い伝えができたのかもしれないですね。
他にも「梅の木を鬼門に植えて魔よけにする」という言葉もあります。
逆の意味で「梅の木を北に植えると不幸が続く」というものもあります。
梅の花を見たり、梅干しを食べるときにこれらの言葉を知っていると味わいが深くなってきますね。